話を聞いた人
竹下 遼
営業部長
株式会社アストラ
会社概要
- 会社名
- 株式会社アストラ
- 業種
- 業務用自動皮むき機製造
- 従業員数
- 〜50名
- 展開先国
- 欧州(西欧・東欧・北欧)
- 利用サービス
- 海外営業支援
- 公開日
インタビュー
72カ国に売っていても、まだ見えていない顧客がいる
株式会社アストラは、果物の自動皮むき機に特化したニッチメーカーだ。柿の皮むき機では国内シェア約90%を誇り、売上の66%を海外が占める。72カ国に顧客を持ち、月100件以上の問い合わせが自然に入ってくる――営業をかけずとも、だ。
営業部長の竹下遼氏は、この恵まれた環境の中にある「死角」を見据えていた。
「うちは非常にニッチな産業で、カスタマーの種類も限られています。プルの営業が非常に刺さっていて、何もしなくても毎日問い合わせは何件か来る。でも、おそらく取り残しているパイはどこかにあるだろうし、今後より発展していくためにはプッシュ営業は避けられない」
問い合わせを待つだけでは、こちらから動かないと出会えない顧客層が必ず存在する。しかし海外営業の担当は竹下氏一人。日々の対応だけで手一杯の中、自ら市場を攻めに行く余裕はなかった。
「AIでリストを作る」への不信感
プッシュ営業の手段を探す中で、竹下氏はすでに痛い経験をしていた。
過去に別のAIリスト作成サービスを試したことがある。フォーム営業までセットのサービスだったが、結果は散々だった。
「果物の皮むき機メーカーなのに、空手教室が出てきたりとか。空手教室のフォームから営業をかけて、クレームの電話が来るとか。それ以来、AIでリストを作るのは大したもんじゃないなと思っていました」
リスト購入も検討した。しかし安価なサービスは品質が低く、届かないメールアドレスだらけ。帝国データバンク級の正確さを求めれば高額になる。
「安かろう悪かろうか、高かろう少なかろうの二択しかない。そんな状態でした」
AIツールへの不信感と、リスト市場の限界。その両方を経験した上での、Trst導入だった。
約1,000社の発掘――精度への驚き
導入後、Trstは約1,000社の見込み企業を発掘した。竹下氏の評価は率直だ。
「精度はかなり満足いく内容かなと思います。数もクオリティも、かなり満足できるいいレベル。やっぱり私がまだまだ見えてなかった顧客がたくさんいるんだなということに、改めて気づかされるのはいいですね」
72カ国に顧客を持つ企業ですら、知らなかった見込み客が次々と現れる。そのこと自体が、プル営業だけに頼ってきた限界を示していた。
竹下氏はTrstの価値を「省力化」ではなく「新しい可能性」として捉えている。
「省力化じゃないんですよ。そもそもターゲット発掘をやっていなかったので。やっていなかったことができるようになった。プラスアルファでアップサイドを追求できるようになったということです」
「製品が良ければ売れる」は大いに間違い
竹下氏には、72カ国での実績に裏打ちされた確信がある。多くの製造業が海外で苦戦する理由は、技術力ではない。
「製品が良ければ売れると考えている企業さんが多いんですけど、これは大いに間違いです。製品のクオリティが関係するのは、売れた後にお客様からクレームがどの程度来るか、という点だけ。売るために必要なのは、お客様となり得る人が普段見ているネットや雑誌に、いかに自分の製品を置けるか。そのマーケティングの一点に尽きます」
製造業はものづくりに集中するあまり、マーケティングをおろそかにしている企業が多い。しかし竹下氏は、問題がさらに根深いところにあると指摘する。
「やらなきゃいけないことは皆わかっているんですよ。正しい英語でかっこいいカタログを作った方がいい、見やすいホームページがいい、レスポンスは早い方がいい。でも、それができる人がいない」
知っていることと、実行できることは違う。毎日運動した方がいいと分かっていても続かないのと同じだ。その「やらなきゃいけないけど手が回らない」パズルのピースの一つを、外部のリソースで埋める。竹下氏にとって、Trstはそういう存在だ。
「Trstでリストを集めるのもいいし、そのリストをどう活用するかは自分次第でもある。でも、ぴったりの相手を見つけてくれるからこそ、次のアクションに移れる。空手教室のリストを集めても仕方がないですからね」
海外から国内へ――次の一手
海外での精度に確信を得た竹下氏は、Trstの活用を国内市場にも広げることを決めた。狙いは、高単価の大型機械を必要としている企業の発掘だ。
「プッシュ営業を自社でもやってみたら、高単価の機械が決まった。このレンジの製品なら採算が合うので、もっとリストを増やしたい。Trstで見込み客を掘り起こしてもらえれば、自分たちでアプローチをかけていける」
人手不足を背景に自動化設備への投資意欲が高い国内企業は少なくない。短期間で投資回収が見込める製品だからこそ、ぴったりの相手さえ見つかれば話は早い。
2週間に1回の定例ミーティングによるサポート体制も、竹下氏の信頼を支えている。
「人の対応もスピード感が速いし、いいなと思いますね。2週間に1回も、正直、頻度が高すぎると思うぐらいで。他のコンサルだと月1が普通ですけど、スピード感があって非常にいいサービスだなと思っています」
海外と国内、二つの軸で営業を並行させる。一人では不可能だったその体制が、今、形になりつつある。
課題
- 海外売上比率66%・72カ国に顧客を持つが、プル営業のみで取りこぼしている見込み客が存在する自覚があった
- 海外営業を担当者1名で兼務しており、プッシュ営業まで手が回らない状態が続いていた
- 過去に別のAIリスト作成サービスを試したが、果物の皮むき機メーカーに対して空手教室を提案されるなど精度が著しく低く、AI営業ツール全般への不信感があった
Trstの解決策
- 1 TrstのAIシステムで複数国のターゲット企業を発掘。初期30カ国から12カ国に絞り込み、精度を段階的に向上
- 2 約1,000社の見込み企業をリストアップ。高精度マッチングを実現
- 3 2週間ごとの定例ミーティングで進捗を共有し、ターゲット条件の調整とフィードバックを継続
- 4 海外での成果を受け、国内市場への利用を決定
導入効果
72カ国に顧客を持つ企業でも、まだ見えていなかった新規見込み客を発見
すでに世界72カ国に顧客を持つにもかかわらず、Trstを通じて「まだまだ見えていなかった顧客がたくさんいる」ことに気づかされた。既存の営業網では到達できていなかった層の可視化に成功
営業担当者1名体制のまま、プッシュ営業という新たな武器を獲得
リソース不足でプッシュ営業ができなかった状況から、人員を増やさずに能動的な営業アプローチが可能に。省力化ではなく、今まで不可能だったことの実現という価値
過去のAIツールとは一線を画す精度で、AI営業への信頼を回復
以前のサービスでは的外れなリストに苦しんだが、Trstでは非常に満足できる精度を実現。数もクオリティも満足できるレベルと評価
海外での実績を受け、国内市場への横展開を決定
高単価製品の国内プッシュ営業にも活用を拡大。1〜2台の受注で年間投資を回収できる見込み
担当者コメント
「やらなきゃいけないことは皆わかっている。でもそれができる人はいない。海外進出も全く同じで、基本的なことをみんなできていないだけ。Trstは、そのやらなきゃいけないパズルのピースの一つを埋められる存在だと思います。製品が良ければ売れると考えている企業さんが多いですが、それは大いに間違い。売るためにはマーケティングの一点に尽きます。」
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